都市未来研究会月例ミーティング 2021.04.03(sat) 13:00~17:00

月例MTG
(毎月第一土曜日の13~17時)
都市未来研究会月例ミーティング
2021.04.03(sat) 13:00~17:00
お申込み
https://toshimirai20210403.peatix.com/
プログラム
13:00~13:15 開会の挨拶
発起人代表 土谷 貞雄
■キーノート
13:15~14:00 新しい時代のOS「ネクストコモンズラボ」
NCLファウンダー 林 篤志
■コミッティの活動
14:00~14:30 フライブルクの都市計画
村上 敦×田中 信一郎
14:30~15:00 マイクロモジュールとは?
橋本 泰作×土谷 貞雄
15:15~15:45 パターンランゲージと合意形成
連 勇太朗×福本 理恵
15:45~16:15 ニセココーナー「有島武郎」:
梅田 滋×須崎 文代×林 憲吾
16:15~16:45 オープンデータの見える化(みんなで作る地図セッション)
木田 和海×高内 章
■ピッチ
16:45~17:00 3~5名ほど
登壇者プロフィール

林 篤志さん
Next Commons Labファウンダー
ポスト資本主義社会を具現化するための社会OS「Next Commons Lab」をつくる。2016年、一般社団法人Next Commons Labを設立。自治体・企業・起業家など多様なセクターと協業しながら、新たな社会システムの構築を目指す。日本財団 特別ソーシャルイノベーターに選出(2016)。Forbes Japan ローカル・イノベーター・アワード 地方を変えるキーマン55人に選出(2017)。

村上 敦さん
発起人代表
ジャーナリスト
コンサルタント
ドイツに長年在住し、ドイツやEUのエネルギー・建築・交通・まちづくり分野で情報発信を行っている。著書に『ドイツのコンパクトシティはなぜ成功するのか?』『キロワットアワーイズマネー』など多数。

田中 信一郎さん
発起人
千葉商科大学准教授
博士(政治学)
国会・行政に関して数多くの執筆がある。著書に『政権交代が必要なのは、総理が嫌いだからじゃない―私たちが人口減少、経済成熟、気候変動に対応するために』、『国会質問制度の研究~質問主意書1890-2007』など。

橋本 泰作さん
発起人
日本プラチナタウン開発株式会社 代表
長崎大学大学院工学研究科 客員研究員
1964年兵庫県生まれ。機械部品メーカー研究所、都市銀行系シンクタンクを経て、会社を設立。空き家の利活用や縮退する都市の在り方、炭鉱住宅を題材とした都市の縮退プロセス、離島を題材とした都市機能など、人口減少時代の住宅・都市機能の研究を行っている。従来のような自治体といった大きな単位の都市から、小さな単位(マイクロモジュール)をつなぎ合わせて都市機能を組み立てることに転換した、縮退や変化への適応力が高い持続可能な都市を提唱している。

土谷 貞雄さん
発起人代表
都市生活研究所所長 暮らし研究家
ムジネット株式会社(現MUJIHOUSE)取締役をへて2008年にコンサルタントして独立。商品開発からプロモーションまで一貫した住宅商品開発支援を行う。また現代の暮らしに関する知恵を集め未来の暮らしのありかたを提案し続けている。HOUSE VISION 展覧会を2013年、16年、19年に開催。著書に「無印良品・みんなで考える住まいのかたち」「あったらいいな、こんな暮らし」など。

連 勇太朗さん
建築家 NPO法人モクチン企画 代表理事
株式会社@カマタ 代表取締役
縮小型社会における都市デザインを開発し実装することをミッションに掲げた建築、デザイン、不動産を手掛ける。主な作品に「2020/はねとくも」「KOCA, 梅森プラットフォーム」。共著に『モクチンメソッド: 都市を変える木賃アパート改修戦略』など。

福本 理恵さん
発起人
株式会社SPACE 代表取締役
最高情熱責任者 (CEO)
東京大学大学院博士課程にて認知心理学を研究する過程で体調を崩し、博士課程を中退。それを契機に食の道へ転身し、「種から育てる子ども料理教室」を主宰。2012年からは東京大学先端科学技術研究センターに戻り、農と食から教科を学ぶ「Life Seed Labo」を企画。その後、「異才発掘プロジェクトROCKET」のプロジェクトリーダーとして全般を指揮。その間、探究カリキュラムの開発をするとともに、ユニークな子ども達に寄り添って一人一人が活かされる環境作りをプロジェクト内で実現する。一人ひとりを生かす個別最適な探究的学びの設計における知見を生かして、2020年8月にSPACEをスタートさせる。国、自治体、企業と恊働しながら、学びの再定義をしながら子どもが主体的に探究する仕組みづくりの実装を提案している。

梅田 滋さん
ニセコ郷土史研究者
土香る会(有島記念館と歩む会) 事務局
1949年青森県生まれ。東北大学文学部中途退学。株式会社北海道アート社において自治体広報、PRメディアの企画制作。その後、有限会社コミュニティ研究所を設立して自治体の環境政策や土地利用に関する各種調査・計画策定支援等の業務を経て、2017年より2020年までニセコ町集落支援員。土香る会(有島記念館と歩む会)事務局など。

須崎 文代さん
発起人
神奈川大学工学部建築学科
特別助教(2022年4月開設予定)
日本常民文化研究所 所員
日欧政府AUSMIP国費留学(フランス、ポルトガル)、日本学術振興会特別研究員(DC1)、米田吉盛教育奨学金大学院給費生、非文字資料研究センター・フランス国立高等研究院(CRCAO/EPHE+College de France)派遣研究員を経て、神奈川大学大学院博士後期課程修了 博士(工学)。日本生活学会第1回博士論文賞。専門は近代住宅史・建築史、生活史。とくに台所・風呂・トイレ等の水まわりの空間史、生活共同体(共同キッチンやユートピア)の歴史と文明論、ブラジル日本人移民(開拓民)の住宅・生活史、民俗学・アーツ&クラフツ・民藝・今和次郎論・身体論を研究対象としている。

林 憲吾さん
東京大学生産技術研究所
准教授 博士(工学)
1980年兵庫県生まれ。総合地球環境学研究所(地球研)プロジェクト研究員等を経て現職。インドネシアを中心に東南アジアの近現代建築・都市史を研究。地球研では途上国のメガシティにおける地球環境問題を研究。共編著に『メガシティ5 スプロール化するメガシティ』(東京大学出版会、2017年)等、共著書に『相関地域研究3 衝突と変奏のジャスティス』(青弓社、2016年)等がある。
木田 和海さん
NTTデータ経営研究所
OpenStreetMap Foundation Japan

高内 章さん
発起人
Vice President, Intelligence Evangelist,Strategic Business Insights,Inc.
広範な産業分野のクライアントと共に変化の予兆を捉える一連の活動を発展させる一方、シナリオプランニングや事業機会探索など、未来の不確実性に対峙して長期的な事業開発に取り組む企画担当者をサポートするプロジェクトを数多く手がけている。
各プログラムの紹介
キーノート
13:00~13:15 開会の挨拶(発起人代表 土谷 貞雄さん)
13:15~13:45 新しい時代のOS「ネクストコモンズラボ」
林 篤志さん
13:45~14:00 質疑応答
Next Commons Lab 代表の林さんは、2017年に一般社団法人Next Commons Labを立ち上げ、ポスト資本主義社会のOSをつくるために、壮大な実験をし続けています。日本で30箇所を超える地域をネットワークし、多くのローカルベンチャーを生み出し、彼らの事業の立ち上げを支援しています。その起業家のネットワークは、地方自治体や企業と連携し、地域でのイノベーションを起こすために、様々な取り組みを行っています。私たちは、このニセコにおいても彼らと連携し、そのノウハウを活用したいと考えています。今回は、今までの取り組みと今後の構想について話を伺います。
コミッティの活動
1.14:00~14:30 フライブルクの都市計画
村上 敦さん×田中 信一郎さん
多くの欧米自治体は「計画なくして開発なし」の基本姿勢で、土地利用を包括的に管理しています。一方、日本の自治体には、土地利用を包括的に管理する権限がありません。総合計画や各種の行政計画は存在しますが、実際の土地利用と必ずしも連動していません。そのため、同じ地域内に、虫食い状で空き家・空き建物が増加するエリアがある一方、農地を宅地に転用するエリアが併存することも一般的です。日本でどのような土地利用と行政計画が求められるのか、まずはドイツ・フライブルクの事例をもとに、優れた計画を持つ海外自治体の取り組みを参考にしてみたいと思います。
2.14:30~15:00 マイクロモジュールとは?
橋本 泰作さん×土谷 貞雄さん
現在は自治体を一つの単位(モジュール)として都市計画や都市運営が行われています。しかし同じ自治体内でも状況が異なる地域を抱え、地域の事情に合った細やかな対応が困難な状況も少なくありません。地域の事情に合わせて自治体を小さな単位(マイクロモジュール)に分割し、それをつなぎ合わせて都市機能を実現することで、特にインフラ整備では投資は小さく、更新サイクルは短く、変化への適応力を高めることができる可能性があります。今回はこのようなマイクロモジュールの考え方を紐解いてみたいと思います。
3.15:15~15:45 パターンランゲージと合意形成
連 勇太朗さん×福本 理恵さん
全国で増え続ける空き家や遊休不動産のリノベーション方法を「モクチンレシピ」というウェブサイトを公開し、ボトムアップによる空間改変を実践している連さん。これらの活動はパタンランゲージの理論に影響を受け展開されています。パターンランゲージは、より良い空間を生み出すための方法をパターン化し、専門家だけでなく誰もが使えるようにしたものです。パターンランゲージの使い方によっては、コミュニケーションのツールとして使うこともできます。ニセコでは2つの側面から街の空間を読み込んでいくことにトライします。今回はその構想について議論します。聞き手は教育を専門とする福本さんです。不登校の子を天才に育てるという試みをしてきた異分野の研究者を聞き役として、新たな気づきが生まれることを期待しています。
4.15:45~16:15 ニセココーナー「有島武郎」:
梅田 滋さん×須崎 文代さん×林 憲吾さん
ニセコの郷土史に関わる梅田さんにご登壇いただきます。今回のテーマは有島武郎の「相互扶助」の思想を考えながらニセコへの理解を深めていきたいと思います。梅田さんは「有島武郎記念館、土香る会」の読書会を長く運営しています。特に今回は相互扶助の考え方を25年間にわたり実践した、狩太共生農団について教えてもらいながら、ニセコに続く風土の源流を辿ってみたいと思います。時間が許せば、現在のニセコのまちづくり基本条例と照らし合わせ、歴史的、文化的な接続も考えてみたいと思います。聞き手は建築史と民俗学を研究する須崎文代さん、東南アジアの建築史を研究する林憲吾さんです。
5.16:15~16:45 オープンデータの見える化(みんなで作る地図セッション)
木田 和海さん×高内 章さん
研究会では、様々な研究成果を見える形で地図の上に重ねていく実験をしようと考えています。地図には、住民の視点や意見を見える化し、日々使われるツールとしての活用が期待されます。皆が気づいているけれど共有されていない、または気づいてもいない空間やサービスの可能性を地図に表していこうとするとき、人と人との関係性をつなぎ合わせていく仕組みも必要となります。そのための大きな枠組みを形づくることと並行して、ステップを2つに分けて、具体的に実装する取り組みを行います。そこでは、研究者が考えた仮説を地図化するだけでなく、住民とともに課題を探る手段としての地図の作り方も学んでいこうと思います。ゆくゆくは、こうした活動から新しい事業や都市計画が生まれる可能性も模索していきます。オープンストリートマップに詳しい木田さんから地図についてお話を聞きたいと思います。
*1回目の住民との共同でのまち歩きを5月の連休前後に行います。日程が確定次第ご案内します。是非ご参加ください。
ピッチ
16:45~17:00 5名×3分ほど、頭出し
都市未来研究会 IN NISEKOの過去の活動に関しては、以下のYoutubeよりお楽しみください。
https://www.youtube.com/channel/UCOaoxJWYhmJGhNB4hKku6QA